大学院の准教授!研究者の世界からアロマへ、二児のママが語る新潟の香り。株式会社サクラ・ラボラトリー 代表取締役 富樫 万理

こんにちは、NiiMoの今成駿吾(いまなり しかご)です!
さて、今回は新潟県村上市でアロマを中心としたブランド【HATSUME】を立ち上げた株式会社サクラ・ラボラトリー代表取締役 富樫 万理(とがし まり)さんを尋ねました。
長年にわたり研究者として過ごしてきた富樫さんですが、結婚を機に新潟県に移住、二児のママをしながらも、ご自身で経営をしているパワフルかつ知的な女性社長の魅力に迫りました。

根っからの研究者の道からアロマの世界へ

───よろしくお願いします。さっそくですが、起業やアロマの仕事をする前はどんなことをしていたのですか?

今の仕事をするまでは、ずっと大学で研究に没頭していました。高校卒業後に北海道大学へ入学して「水産食品化学」という分野を専攻していました。
そこで、学部4年間、大学院修士課程2年間、大学院博士課程3年間の計9年間、研究をしました。

───では、大学へ入学、研究者になる前はどんな子でしたか?

子供の頃は虫や動植物が大好きで池でエビを釣ったり、カブトムシやクワガタなんかを捕まえたりして男の子のような遊びをしていました。
そんなことをしていたら、高校進学後に理系クラスにすすみ、すでに研究という分野へ片足を突っ込んでいた状態でしたねw

───水産食品化学という研究のほかにはどのようなことをされてましたか?

大学院までは水産食品化学でしたが、博士課程後に知人から滋賀県の県立大学での仕事を紹介され「ビタミン摂取基準の策定」を研究していました。
(研究名や内容はむずかしいので、、、「すいません、分からないですw」と伝える。気になる方はググってくださいw)

そこで2年間研究した後に東京大学の先生に誘われて「ダイオキシンの毒性」について研究しました。(ミーハーな僕は‟東京大学”という言葉だけで少し反応しちゃいますw)

その後、浜松にある光産業創成大学院大学の光バイオ分野へ講師として移り、そこで無事に大学院准教授になることができたんです。
バイオエタノールは簡単に説明すると植物からつくるアルコールのことで蒸留や発酵によってつくれます。日本酒も広い意味でバイオエタノールってことになりますねw
(なんだろう、、、これから無性に使いたくなる言葉w 居酒屋で「バイオエタノールください!」)

───研究以外に大学で学んだことはありますか?

学んだというよりは、自分が持っている成分抽出や分析技術を活かした商品の開発がしたくて、浜松の大学で今の会社を設立したんです。あとは主人との出会いもここですw
(ちょっと聞いてみちゃいましょうw)

───ご主人との出会いについて教えてください。

主人は私より6歳年下で、村上で会社員をしています。そこで新規事業を立ち上げるために大学へ入学しました。
月に1度、村上から浜松の学校に来る程度だったので、ずっと遠距離が続きましたが、約1年の交際期間を経て結婚しました。
結婚後、子供の出産、育児のために村上に移住しました。

見知らぬ土地と環境で新たな挑戦に挑む

───移住してみて最初の頃はどうでしたか?

あんまり不安などはなかったですねw
今までも研究で色々な地に住みましたし、主人という心強いパートナーと我が子も生まれるので、良い意味での期待の方が強かったです。

───新潟県民でも村上はあまり訪れない地ですが、どんなところですか?

とても良い場所です!新潟っていうと雪国のイメージが強いですが、村上は海沿いでそこまで雪が降らないので、冬が大変ってことはないです。
あ!でも今年は今までにない大雪で大変でしたw
(実は富樫さんのアポは2018年の年明けに行う予定でしたが、大雪のため行けなかったんですw)

あと、村上は笹川流れという、とても綺麗な海や特産物の塩引き鮭、あとは自然も豊かなのでアロマの材料も山から採取できるんです!
(アロマの原料を山から!?も気になりますが、塩引き鮭、絶対あとで買いに行こうw)

───山からアロマの原料を採取とはどういうことでしょうか?

主人の親戚に林業をされている方がいて、そこからアロマの原料を調達しているんです。
せっかく新潟にいるのだから、新潟の植物でモノづくりがしたいため、この土地にある木や草花でオイルを抽出しています。

───主にどんな植物からアロマを抽出しているんですか?

現在、商品になっている植物は村上市旧山北の山北と越後杉、関川村でとれたクロモジです。
私は実験というか研究が好きなので、他にもいろいろな植物でアロマオイルを試しています。

───ほうほう、アロマと研究、そして地産の融合ってとても興味があります。

おもしろいですよ!例えばラベンダーとクロモジの主成分でリラックス効果のあると言われるリナロールという香り成分があります。
その他にも分析すると一種類の植物に100や200の香り成分があるんですが、それぞれの植物から同じ香りを取り出しても、同じ香りにはならないんです。

あと、アロマを抽出する方法は色々ありまして、この方法では良い香りになるが、違う方法では全く別の香りになるなど、やりがいを感じています。

───ってことは、今まで失敗した香りなんかもあるんですか?

ありますよw

───今までで一番印象に残った失敗作は?w

チューリップですwあれは、とても嗅いでられる香りではなかったですねw
新潟ってチューリップも意外と有名で、時期が終わるころになると花は廃棄されてしまうので、もしかしたら活用できるかもしれないと思ったのですが、失敗しました。
ただ、色々な抽出をしてみなくては分からないので、研究したいと思っています。

株式会社サクラ・ラボラトリーについて

───株式会社サクラ・ラボラトリーについて少し教えてください。

主な事業内容は植物から精油の抽出と香りの成分分析、あとは色素を取り出したりもしています。
アロマオイルとして販売もしていますが、抽出や分析の依頼を受けることもあります。

───依頼とは具体的にどのようなことでしょうか?

この植物の精油を抽出してほしい、色素を取り出してほしいなどです。
精油や色素をつくることは、そんなにむずかしい作業ではないですが、弊社の強みとしては、そこから香り成分の分析ができることです。
その他の分析についても、研究の分野での知人は多いため、紹介することもできます。

───アロマの精油だけならありそうですが、分析となると普通はできないですね。

専門知識と分析する機械が必要になるので、なかなかむずかしいと思います。

───どのようなことに活かせるのですか?

香りの成分などを詳しく知ることで、どのような効果があるかなど詳しく知ることができます。

───今の事業とこれからの展開を教えてください。

地域の植物などを利用することで、里山の産業にもつながると考えています。
林業というと主な使い道は建築なので、木の枝葉はあまり使われることがないのですが、そういった廃棄されたり、使い道が少ないものから精油や色素を取り出し天然素材のモノづくりをすることで人にも環境にもやさしい商品が生まれます。
たとえばアロマはリラックス効果や気持ちを変えてくれる香り成分がありますし、天然色素を使えばえんぴつやクレヨンなどにして子供にもやさしい製品ができます。

───植物から天然の香りと色で人を癒し、里山の産業につなげるということですね。

はい。それと同時に、これからの目標としましては、一人でも多くの雇用をうむことです。
村上市は新潟県でもとくに東京からは遠く、端の方に位置しています。職の種類も少ないため、新しい仕事を取り入れて若者がどんどん入ってこれる環境にしたいですね。

───たしかに、近年、アロマの需要は増えていますし、新潟ではあまりない仕事ですよね。

新潟にも、ほとんどないですが、国内産のアロマというのは少ないため、これからどんどん広げられたら良いなって考えています。

───富樫さんのアロマ製品はどこで販売されていますか?

金子さんというデザイナーさんと【HATSUME】というブランドをやっていまして、雑貨屋さんや新潟のお土産屋さん、インターネットでの販売、そしてイベントでの出店などをしています。

新潟のアロマとモノづくりブランド【HATSUME】について

───HATSUMEとはなんですか?

新潟弁で、何でも器用にこなす人のことを「はつめ」って言うんです。名前の由来はそこからとりました。(たしかに、新潟ではたまに器用な人のことを「はつめこき」って言う人いますね。)

───先ほど、金子さんという人が出てきましたが、富樫さんとはどういうご関係なんですか?

新潟産業創造機構(NICO)が主催する「女性のための起業道場」というものがありまして、そこで金子さんと出会いました。
金子さんはグラフィックデザイナーで私にはできないことができ、そして「新潟のモノづくりをしたい」という共通の目的がありました。

───モノを売るためには製品開発以外にもパッケージやチラシが必要ですからね。

そうなんです!私は研究ばかりでそういうことが出来なかったので、本当にご縁を感じています。
HATSUMEのロゴも手仕事の手と樹木、そして新潟の雪の結晶をイメージしてつくられたんですよ。

───HATSUMEで今後やりたいことはありますか?

金子さんも新潟の伝統「亀田縞」と「バテンレース」などとコラボしてご自身のデザインをあわせたHATSUMEの商品を出しています。
少しずつ県外のお店などにも置いてもらっていますが、もっと増やして新潟の魅力を伝えていきたいですね。

───地域の産業に貢献しながら新潟の魅力を伝える。HATSUMEにこれから、ますます期待ですね!

ありがとうございます!二人とも子供がいますが、目標や地域に貢献できるようにすすめていきます。(よし!私もHASTUMEに何か協力したい!ということでブログ下部にリンクを貼りますので是非、見てみてください!)

アロマの精油をつくるところを実際にみる!

───今回はなんの植物の精油を抽出するんですか?

庭に生えている月桂樹(ローリエ)です。

───これでどれくらいの量が取れるんですか?

多分、おおよそ5mg程度だと思います。草木によって取れる量は違うんですけどね。

───なんだか理科の実験みたい!これがご家庭にあるなんて、、、やはり研究者ですねw

w水蒸気蒸留法って言います。水蒸気の力で植物中の香りが取り出されて、この装置で水と油に分けられるんですよ。

───百聞は一見に如かずw見てみないと分からないです。おっ!!!

精油と水が分かれてきましたね。

───上の黄色味がかったものがアロマオイルですか?

そうです。これがもう少したまったら、精油だけを取り出します。

アロマの魅力とは?

───アロマの魅力とはなんですか?

香りについては個人差があるので、リラックス効果がある香りでも、その人に合わなければ不快な香りになるため、一概に「良い香り」というのはむずかしいですね。
ただ、リラックスしたりリフレッシュ効果のある香りの成分があるので、そういった効果と天然素材から新しいものを生み出せることは魅力だと思います。

日本産のアロマ需要というのは、まだまだ少なく、これから発展する可能性もあるため、大きな里山産業となるかもしれないのも魅力の一つかもしれません。

───僕の母もアロマのインストラクターの資格やら持っていて、昔からアロマが好きです。

アロマって女性には結構知られているんですが、まだまだ男性の需要が少ないかなぁって。
だからこそ、男の人にもっと使ってもらいたいと思ってるんですよ!

───分かります。僕の男友達でもアロマやお茶に興味がある人って少ないですからね。

そうですよね。クロモジの精油もつくっていますが、クロモジの枝葉はお茶にもできて、とても良い香りがしますし、リラックスできる香り成分のリナロールも多く含まれていますので、仕事の後や寝る時なんかは良いと思います。

───どうしたら男性もアロマに興味を持ってもらえますかね?

香りは実際に嗅いでもらわないと伝わらないので、そういう機会を増やすためにも多くの場所で取り扱っていただきたいですね。

富樫さんからのメッセージ

───本日はありがとうございました!最後に富樫さんからメッセージをお願いします。

ありがとうございました!メッセージですか?
アロマは日常にちょっとした贅沢を気軽に取り入れることができます。多忙な日々をお過ごしの方、まだ一度もつかったことがない方に是非、手に取っていただければと思います。

海外のアロマも良い香りがしますが、産地や抽出方法で香りはまったく違いますので、新潟県産のアロマの香りも楽しんでください。

まとめ

2018年の年始にお会いする予定でしたが、大雪やお子様の体調などでタイミングが合わなかったため、実はやっと会えたんです!

本当はもっと苦労した!こんな辛いことがあった!ということを聞き出したかったのですが、好きなことを仕事にした人生には苦労よりも好奇心や楽しさが富樫さんの物語をつくっているのだと思いました。

知らない土地、新しい環境と育児と仕事で多忙な日々を笑顔ですすむ素晴らしい経営者にお会いすることができました。

新潟のモノづくり、そして今後のアロマ業界に欠かせない人です。

是非、一度、研究者からうまれた新潟県産のアロマを手に取って癒されてください!

ちなみに僕は杉のアロマがさわやかな感じで、これからの時期にピッタリだと思いました。

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おまけ

せっかく新潟県村上市まで行ったので、特産物である「塩引き鮭」で有名な【きっかわ】さんにもお邪魔してきましたw

さすが392年の歴史をもつ老舗鮭店!店内の鮭にはびっくり!そしてお土産に購入した鮭のうまさにもびっくりしました。

なかなか村上市までは来れないですが、まだまだ隠された秘密がありそうですw

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