モノづくりの原点は「自然の豊かさ」からはじまる。

第一回スノービーチプロジェクト

スノービーチとは、Snow=雪、Beech=ブナ
新潟県魚沼市大白川地区を中心に冬における雪国の産業となる最高品質の木材です。

特徴はきめの細かく詰まった木目と硬さ、質感は研磨するほどにツルツルとして光沢を放ち、色はその名の通り雪から生まれた白美人です。

粘り気のある材質は曲木にも適用できるため、これから多くの用途で需要が高まるでしょう。

また、スノービーチという地域の特徴ある木材を活かすことで、あらたな産業への道につなげていく取り組みでもあります。

自然を活かし、森を護る産業

木の間伐と言うと自然にダメージを与えるように思われがちだが、そうとも限らない。

森を手入れしないとどうなるのか?

①山に保水力がなくなり、洪水や鉄砲水の原因になります。そして災害後の復旧には多くの税金が投与されます。

②特に人間が植林したにもかかわらず間伐しないと、木々が密集し、暗く下草も生えず土壌がむき出しの山になり、ついには崩壊が起きてしまいます。

③たとえば、杉に関して言えば、密集して成長ができなくなると、ほかの場所で生き延びようとさらに多くの花粉を飛ばし、花粉症増加の原因となるそうです。

④樹木の密集は病害虫に弱く、松枯れやナラ枯れが多発、人工林ではない自然の木も崩壊を始めてしまいます。

こういった原因から森を護るために、必要に応じた森林整備を行い、持続可能な森林資源をすることによって、豊かな自然と人との共生を図る必要があります。

そして、高齢化が進む里山に産業を生み出すことで、新たな移住者を呼び、伝統や日本の文化が残る村が再び活気にあふれる可能性が広がります。

第一回目の間伐プロジェクトに集まったメンバー

今回のプロジェクトは大白川生産森林組合の住安さんとと新潟大学の紙谷先生が主催。

そのほかに新潟県、魚沼市の行政の協力や地域住民、民間企業、そして一般の方の参加で行われた。

ブナについての研究を長年されており、スノービーチという名前も神谷先生の提案だ。

写真の左が大白川には欠かせない1人、大白川生産森林組合で今回のプロジェクトの中心でもある住安さん。

大白川での多くのプロジェクトの中心となる人物だ。

大白川の美しいブナ林を歩く

今回のプロジェクトは初の試みのため、安全第一を合言葉にヘルメットの着用をした。

春の雪山は冬と比べて格段に歩きやすい。ブナ林を眺めながら、歩をすすめる。

途中、足を止めてブナの観察をする。ブナの実は3年、5年に一度、実をつけるのだが、今年は10年に1度の大豊作になるそうだ。

ブナが花と実をつけだしている。

途中、ブナの木に名前がつけられている。

これは大白川のブナを購入してMY WOODとして所有できるそうだ。

1本10万円で木を選ぶことができる素晴らしい取り組みだ。

たまに来て、自分の木の成長を見ることができる楽しみは大白川ならではの楽しみになる。

「このスノービーチは俺の木だ!」なんて自慢するのは特別な意味をもたらすのではないだろうか。

ブナに限らないのだが、木のまわりは雪がなく、深い穴ができる。

ブナ林全体がこうした現象になるため、自然の美しい景観を見ることができる。

スノービーチの間伐作業と運搬

さて、ここからがいよいよ今回のプロジェクトの本題だ。

冒頭にも述べたが、木の間伐は森を護るために行う。必要に応じた森林整備を行い、森を豊かにする。

実際に森を手入れすることで、ブナは大きく、そして美しい成長を遂げる。

人も美容室に行かなければ髪の毛がボサボサになり、傷んでしまうのとよく似ている。

間伐された木の木口はスノービーチらしい年輪が見られる。

芯材の部分と外側では木の性質はもちろん、色合い、木目がまったく違う。

今後、製品化した際に比べてもらうと良く分かる。

今回は比較的細い木を切り出し、運ぶためロープで引きながら山を下る。

なぜ、春先に木を運び出すメリットはここにある。

雪が無ければ、運び出すことも難しく、また、引きずるため、土を傷めてしまう。

こうした自然にやさしい取り組みもスノービーチならではの魅力である。

大きな木の運び出しは、以前、糸魚川で学んだ昔ながらのソリで運ぶ予定だ。

昔ながらのソリについてのブログは「伝統は最新!技術を学びに糸魚川へ」に記載しているので、是非チェックをしてほしい。

プロジェクト動画<Snow Beech Design>

今回のプロジェクトをまとめた動画。

大白川のスノービーチを使った商品開発<Snow Beech Design>

今回、NiiMoではスノービーチをつかって商品開発、そしてSnow Beech Designとしてブランドにしていく予定だ。

スノービーチの特徴を活かして、最終的には2000番という非常に細かいヤスリで研磨をする。

写真だけではなかなか良さが伝わらないのだが、一番の特徴は何といっても触り心地の良さ。

製品が完成したら、購是非一度手に取っていただきたい。

今まで触った人すべてがスノービーチの魅力に感動をしている。

スノービーチのカッティングボードと贅沢な朝食 スノービーチのカッティングボードと朝食

木が白いため、食材が引き立ち、より食欲を増幅させる。

「スノービーチという木でカッティングボードをつくってみた!」コチラの記事を一緒に見ていただけると、よりスノービーチへの取り組みが分かる。

まとめ

第一回目となるスノービーチの間伐プロジェクトは、里山産業の一つとなる大きな役割を担う。

雪国では、冬になると仕事が少なくなるため、こうした地域材を活かした街の産業づくりは人と森を豊かにすることが分かった。

また、今までにない素材、人々の物語はここだけの貴重なものであり、しっかりと護り、未来につなげられるように取り組んでいく必要がある。

大白川だけでなく、今回のプロジェクトを中心に限界集落や高齢化がすすんだ村々へ新しい風を吹き込むことができると考えている。

私たちNiiMoでも、今後、モノづくりの原点に着目して取り組みをしていきます。